バーチャルモデルがインフルエンサーになる時代!バーチャルインフルエンサーとは?

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CGなどの技術を駆使して作られたバーチャルモデルが、インフルエンサーとしても活躍し注目を集めています。本記事ではバーチャルインフルエンサーの概要VTuberとの違い利用するメリットなどを紹介します。

バーチャルヒューマン「バーチャルモデル」とは?

そもそもバーチャルモデルとはどのような存在なのでしょうか。
バーチャルモデルはCGで描かれたリアルな架空のモデルを使い、SNSなどで情報発信を行っていくことで、リアルのモデル・インフルエンサーのように、現実社会に影響力を持つ存在を人工的に作り上げていく試みのことです。また、CGによって人工的に作られた架空のモデルそのものを示す言葉でもあります。バーチャルモデルは日常の風景に上手く溶け込んだ写真を発信することが多くバーチャルだと言われないと、分からないくらいのリアルさが特徴です。そしてバーチャルモデルがインフルエンサーのように影響力を持つようになると、バーチャルインフルエンサーと呼ばれるようになります。

通常のインフルエンサーの仕組み

インフルエンサーとは、SNSなどで多くのフォロワーやファンを持ち、社会や人の思考・行動に大きな影響を与える、実在する人物のことです。スポーツ選手やテレビタレント、ファッションモデルなどの著名人に限らず、一般の人でも拡散力・影響力があればインフルエンサーと呼ばれます。インフルエンサーには多数のファンが存在し、ファンはインフルエンサーがおすすめする商品・サービスを信頼して購入しやすい傾向にあります。このファンとインフルエンサーの関係性を活用したのが、企業がインフルエンサーに対して広告を依頼し、インフルエンサーがそれぞれのSNSで商品・サービスを宣伝するインフルエンサー・マーケティングです。

VTuberの仕組み

VTuberとは、バーチャルユーチューバー(Virtual Youtuber)の略称で、2Dまたは3Dのアバターを使って動画投稿や配信活動を行っている人たちのことを指します。VTuberは主にアバターの外観を制作する3DCG、人間の動きを反映させるモーションキャプチャーなどの技術によって作り出されています。そんなVTuberは、架空のアニメやゲームのキャラクターのようなデザインが多いのが特徴です。また、アバターを動かす「中の人」が必要不可欠な点も特徴として挙げられます。

バーチャルヒューマン・バーチャルインフルエンサーの仕組み

バーチャルヒューマンのバーチャルインフルエンサーは、SNS上で拡散力・影響力を持ち、CG技術などで作り上げられた生身の人間のような外見を備えた架空の人物です。架空の人物という点が、通常のインフルエンサーとの大きな違いでしょう。また、バーチャルインフルエンサーの仕組みで特徴的なのは、VTuberのような「中の人」は存在せず、裏方としてプロデューサーやディレクターが存在する点です。架空の人物とはいえ、バーチャルインフルエンサーには個性や人格が確立しており、インタビューに応じることもあります。こうした個性や人格を作り上げていくのが、プロデューサーやディレクターの役割となります。

最新の企業バーチャルインフルエンサーをご紹介

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実際にバーチャルモデルをインフルエンサーに使っている企業を幾つか紹介していきます。最新のバーチャルインフルエンサーも合わせて紹介するので参考にしてください。

Dentsu VI(電通グループ)

Dentsu VIは、Web上で使用できるバーチャルなビジュアルと個性をブランドに提供する、バーチャルアイデンティティーサービスです。日本の大手広告代理店である電通グループの1つ、Dentsu Creativeにより2021年初頭から開発が進められてきました。Dentsu VIはゲームや映画業界で使用されるモーションキャプチャーやストリーミング技術を活用し、アバターやキャラクタースキンなど様々なバーチャルアイデンティティーを生み出します。また、Dentsu VIはバーチャルインフルエンサーとしてオリジナルキャラクターの「Rumi」も公開しています。

山鳥水生(やまとりみずき)

山鳥水生(やまとりみずき)は、日本の大手飲料メーカーであるサントリーのバーチャルヒューマン社員で、2020年9月にサントリーの公式インフルエンサーに任命されました。山鳥水生はCGを使って制作された架空の人物ですが、出身地や家族構成、座右の銘や好きな動物などプロフィールが細かく設定されています。またサントリーは公式VTuberとして燦鳥ノムさんを起用しており、バーチャル世界でのプロモーションに積極的な傾向があります。

リル・ミケーラ

リル・ミケーラは、バーチャルインフルエンサーの先駆けのような存在で、2016年にシリコンバレーのテック企業であるBrudが発表しました。リル・ミケーラは19歳のブラジル系アメリカ人で、Instagramでは250万人以上のフォロワーを抱えています。ストリートファッションにハイブランドを取り入れたスタイルの投稿が多く、有名ファッションブランドとのタイアップも行っています。また、モデルとしての活動にとどまらず歌手デビューも果たすなどマルチに活躍している点も特徴です。そんなリル・ミケーラには熱心なファンも多く、彼女のファンは「Miquelites」と呼ばれています。

シュウドゥ

シュウドゥは、イギリスの写真家であるキャメロン・ジェームズ・ウィルソンが手がけた、世界初のバーチャルスーパーモデルです。ジェームズ・ウィルソンがシュウドゥはアートプロジェクトだと話しているように、肌・髪の質感や目の表情がリアルな上、バービー人形を参考にしたとされる抜群のプロポーション、スタイルと服・背景の一体感で、アートとしての完成度を体現しています。スポーツブランドやコスメブランドとコラボをするなど、スーパーモデルらしい活躍を見せています。

ヌーヌーリ

ヌーヌーリは、ドイツ人アーティストJoerg Zuberにより制作されたバーチャルインフルエンサーです。パリに住む19歳という設定で2018年から活動を始めています。特徴的なのはそのビジュアルで大きくて真っ黒な瞳に小柄な体、濃いめのアイラインに黒髪というドールのようなビジュアルとなっています。生身の人間のようなビジュアルが多いバーチャルインフルエンサーの中では、一線を画す存在です。非現実的なビジュアルでありながら、ファッションブランドとのタイアップを数多くこなしています。

デイジー

デイジーは、2018年にイタリアのオンラインファッション小売業者「YOOX」の公式Instagramに登場しました。その後、YOOX専属のバーチャルモデルとして活動しています。バーチャルインフルエンサーでありながら会社専属という比較的珍しい例です。デイジーはYOOX専属という特徴を活かし、InstagramでYOOXの服を使った様々なコーディネートを披露したり、オススメコーディネートを提案したりしています。また、YOOXのアプリではデイジーをモデルとして試着を体験することも可能です。

バーチャルヒューマンアーティスト「YELLOCK」

YELLOCKは、YELLOCK制作委員会が作り上げたバーチャルヒューマンアーティストです。YELLOCKは超高性能モーションキャプチャーなどの最新の技術を駆使し、ダンスミュージックを中心とした音楽によるライヴパフォーマンスを行っています。ファッション関連の活動が中心のバーチャルインフルエンサーが多い中、YELLOCKは音楽を活動の中心にしている珍しいタイプの存在です。

バーチャルインフルエンサーが注目を集めている理由・背景とは

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バーチャルインフルエンサーが注目を集めている理由・背景としては、デジタルネイティブなZ世代からの支持が高いこと、CG技術の向上、世界的な大企業の起用などが考えられます。大企業が起用するのは、バーチャルインフルエンサーを利用するメリットがあるからです。では、どのようなメリットがあるのでしょうか。デメリットと合わせて解説していきます。

バーチャルインフルエンサーを利用するメリット

バーチャルインフルエンサーを利用するメリットとしては、スキャンダルや炎上のリスクが少ない点が挙げられます。有名人がスキャンダルを原因に番組を降板したり、CMが打ち切りになったりするケースがありますが、架空の存在であるバーチャルインフルエンサーにはスキャンダルの心配がありません。

また、通常のインフルエンサーの場合、SNS上での不用意な発言で炎上するリスクがありますが、バーチャルインフルエンサーは作り手側が言動をコントロールできるため、不用意な発言により炎上のリスクを抑えることが可能です。

この他にバーチャルインフルエンサーを利用するメリットとして、半永久的に商品やブランドのイメージキャラクターを務められる病気になる心配がないのでパンデミックの影響を受けにくいなど、人間にはできない非現実的な表現もできるなどが挙げられます。

バーチャルインフルエンサーを利用するデメリット

バーチャルインフルエンサーを利用するデメリットとしては、コストの高さが挙げられます。多くのバーチャルインフルエンサーはCGで制作されていますが、人間と見分けがつかないほど精巧なキャラクターを作り上げるためには多くの時間とコストがかかります。そのため企業や個人がオリジナルのバーチャルインフルエンサーを開発するのは大変な作業です。自前のバーチャルインフルエンサーを開発するのが難しい場合、既に活躍しているバーチャルインフルエンサーを起用することになるでしょう。しかし、まだまだバーチャルインフルエンサー自体が少ないため、企業のブランドイメージに合うバーチャルインフルエンサーが見つからない可能性もあります。このバーチャルインフルエンサーの少なさもデメリットの1つです。

企業がバーチャルインフルエンサーを使う理由は?

企業がバーチャルインフルエンサーを使う理由は、スキャンダルや炎上のリスクが少ないパンデミックの影響を受けにくいなどのメリットがあるからです。
また、デジタルネイティブなZ世代からの人気が高い点も企業がバーチャルインフルエンサーを使う理由の1つです。Z世代は上の世代に比べてバーチャルな存在を受け入れやすいと言われているため、若い世代にアプローチしたい企業にとっては重要な存在となります。
この他に移動コストがかからないスケジュールの調整がしやすいなども使う理由として挙げられます。このようにトラブルの少なさや運用のしやすさ若い世代への訴求力などを理由に、バーチャルインフルエンサーを使う企業が増えているのです。

AIモデルの「INAI MODEL」を使うときの最大のメリットは?

様々なメリットがあるバーチャルインフルエンサーですが、開発にかかるコストの高さが気になるという方もいるでしょう。そんな方におすすめなのがAIモデルの「INAI MODEL」です。AIモデルはコストの安さが最大のメリットです。そんなAIモデルについて詳しく解説していきます。

AIモデルとは?

AIモデルは、AI(人工知能)が生成した、この世には存在しない架空の人物のことです。AIが生成する人物の表情はどこか人間らしさが欠けていて、違和感が強いと言われてきましたが、AI技術の向上によりAIモデルはリアルな人間とほぼ見分けがつかないクオリティとなっています。

AIモデルの著作権問題

AIモデルに関しては、AIに自動生成された画像に著作権は発生するのか著作権が発生する場合は誰が著作権者となるのかという著作権問題を抱えています。まず著作権が発生するためには、思想や感情が創作物に表現されていることが必要です。AIの生成物は人によるAIへの指示が前提となっていますが、指示だけでは思想や感情が表現されているとは言えないため、AIの生成物については著作権が発生しないと言われています。ただしAIモデルの著作権問題に関しては、ハッキリとしたルールが確立されていないため、明確な答えがないというのが現状です。基本的にはAIモデルを提供している会社の利用規約を守るのが良いでしょう。

実際のモデル画像よりリーズナブルな金額で画像利用できる

AIモデルの強みは実際のモデル画像よりリーズナブルな金額で画像利用できる点です。AIモデルは撮影を行わずにモデル画像の生成が可能なため、モデル撮影に伴うコストを削減できます。また、実際のモデル画像使用時に発生する使用期間の管理、管理にかかるコストを減らすことも可能です。

初めて3Dモデルをお試しになりたい方は安価な「INAI MODEL」

「INAI MODEL」はGANと呼ばれるAI画像生成システムにより、存在しない架空のモデルを生み出し、販売するサービスです。「INAI MODEL」はリアルな人間と見分けがつかないクオリティのモデル画像の生成が可能で、日本人はもちろん外国人モデルまで幅広いニーズに対応してくれます。また、広告モデルからバーチャルインフルエンサーの制作まで求められるビジュアルを利用シーンにあわせて提供してくれます。価格も比較的安価なので、初めて3Dモデルを試したい方におすすめのサービスです。

現代ビジネス界で注目を集める「AIモデル」に触れてみましょう

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IT技術が発展した現代ビジネス界において、AIモデル・は大きな潮流を生み出す概念として注目されています。まずはスモールスタートとして簡単に運用出来るアプリを導入し、ノウハウを蓄積した段階で自社のワールドを本格的に構築していくのがおすすめです。

今後、リアルなAIモデルをビジネスで活用する展望があれば、イメージナビ株式会社の「INAIMODEL」についても導入を検討していただければ幸いです。